motion pictures 映画のページ
高校の時、とある香港映画に出会った。その映画は、今まで見た映画とは全く違った、すごくドキドキする映画だった。
映像は手持ちのカメラで撮ったようなぐらぐらする場面が多数。話はばらばら。見ていて、ちょっとだけ難解。それでも
つながりだすと、何故かふと切なさがよぎる。極彩色のキラキラしたイルミネーションが逆に映画の登場人物の孤独感を
あおっているようにも見えた。そして、それから単館上映映画(アジア映画が多い)を見るようになった。初めて出会った
作品、それはウォン・カーウァイ監督「天使の涙」。とてもキラキラしているのにすごく切ない映画だな、って思うんですが
どうでしょうか?

マエニミタエイガ:2002年に観た映画はこちら

*サイキンミタエイガ*


10ミニッツ・オールダー
人生のメビウス
監督:アキ・カリウスマキ、ビクトル・エリセ、
ヴェルナー・ヘルツォーク、ジム・ジャームッシュ、
ヴィム・ヴェンダース、スパイク・リー、陳凱歌
 生きるとは、この10分を生きること。
 複数監督によって一つのテーマを描いた、音楽でいうところのセッションによって
製作された映画が最近続けて公開されているが、この映画もその一つ。この作品
はもう一つの作品"イデアの森"とともに、10分間という時間の中で15人の監督が、
時間という解けない問題に向かい合っている。パンフレットによると"人生のメビウス"
では「結婚・誕生・進化・孤独・死・運・故郷」という誰の人生にも訪れる時間を10分
に凝縮、ということだそうです。
 映画を観ての感想は、10分という時間は短いようで、長く、長いようでいて短い
ということです。当たり前のことなんですけれども。10分で描かれる世界は描く監督
それぞれに全く違うものなのですが、ひとつひとつが心に刻まれる、色の濃い世界
でした。"人生のメビウス"に参加している監督のうち、作品を観ていたのが陳凱歌
だけでしたが、十分楽しめる、というか、他の監督の作品も気になるという、ある
意味おいしい1本でした。特にビクトル・エリセのモノクロの世界、ヴィム・ベンダース
の命の炎と運、陳凱歌の変わり行く街・変わらないもの・人の記憶、この10分にうな
りました。なんでもない、穏やかな日常に潜む危険、一寸先は闇という言葉、かけが
えの無いもの、生きるということ、それを改めて考えたりしました。
 観終わって、心の奥がほんの少しやわらかくなったような気がしました。7人の監督
の映像世界を堪能することも出来ました。映像という面では私は陳凱歌が一番
よかったです。現実世界と夢の中の世界、忘れかけていた大切な何かをふと思い出
させるような、幻想的な映像がすごくよかったです。
 生きるとは、この10分を生きること。丁寧に、できるだけ丁寧に。
(観た日:2003.12.31 2004.2wrote)


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